第1章:ダイヤモンドカットとは?輝きと価値を決める基本を解説
1-1:ダイヤモンドカットの意味と歴史
ダイヤモンドカットとは、原石をどのような形状・角度で研磨するかを決める加工工程のことです。単に「形を整える」だけではなく、光を美しく反射させるための技術でもあります。紀元前の時代からダイヤモンドは存在していましたが、当初は硬すぎて加工が困難とされ、自然のまま使用されていました。
技術の進化とともに、14世紀以降、ヨーロッパを中心にカット技術が発展しました。16世紀には「ローズカット」、17世紀には「ブリリアントカット」が誕生し、現代の「ラウンドブリリアントカット」へと受け継がれます。カットの技術革新によって、ダイヤモンドの輝きは飛躍的に向上し、宝石としての価値も一層高まりました。
1-2:なぜカットが重要なのか?輝き・反射・価値への影響
ダイヤモンドの美しさを決定づける要素として、カラット(重さ)、カラー(色)、クラリティ(透明度)、そしてカット(研磨)が「4C」として評価基準に定められています。この中で唯一、人の手によって施されるのがカットです。
カットが良好なダイヤモンドは、光が正確に入射・反射・屈折することで、まばゆいばかりの「ブリリアンス(白い輝き)」「ファイア(虹色の輝き)」「シンチレーション(きらめき)」を生み出します。一方、カットが不適切だと光が漏れ、輝きが損なわれてしまいます。
つまり、同じカラットやカラーであっても、カットの仕上がりによって価値は大きく異なります。鑑定書の評価にもカットグレードが明記されており、買取や資産価値にも直結するため、カットの重要性は非常に高いのです。
1-3:カットに関する主要な要素(プロポーション・シンメトリー・ポリッシュ・フィニッシュ)
カットの良し悪しは以下の4つの技術的要素に分けて評価されます。
① プロポーション(比率)
ダイヤモンド全体の形や角度のバランスを指し、光の反射効率に最も影響する項目です。理想的なプロポーションでは、上部(クラウン)から入った光が内部で反射され、再び上部から放たれる設計になっています。
② シンメトリー(対称性)
ファセット(面)が均等に配置されているか、左右対称かといった点を評価します。非対称なカットでは光が乱反射し、美しさが損なわれる可能性があります。
③ ポリッシュ(研磨の滑らかさ)
ファセット表面の研磨の状態を示します。ポリッシュが不完全だと光の通り道が妨げられ、輝きが鈍くなることがあります。
④ フィニッシュ(全体的な仕上がり)
上記の3要素を総合的に見た際の完成度で、鑑定機関が最終的なグレードを判断する基準のひとつです。
これらすべてが高評価であるダイヤモンドは「エクセレントカット」「トリプルエクセレント」などと呼ばれ、高価な評価を得ることができます。
第2章:ダイヤモンドカットの種類と名称一覧|人気・珍しいカット徹底比較
2-1:定番から希少まで:主なダイヤモンドカットの名前・特徴総覧
ダイヤモンドのカットにはさまざまな種類があり、それぞれに異なる輝きや印象をもたらします。代表的なものとしては「ラウンドブリリアントカット」「プリンセスカット」「エメラルドカット」「オーバルカット」「ハートシェイプ」「マーキース」「ペアシェイプ」「クッションカット」「アッシャーカット」などがあり、どれを選ぶかでダイヤモンドの印象は大きく変わります。
カットの選択は、見た目の美しさだけでなく、着用するシーンや好みによっても左右されるため、用途に合わせて選ぶことが大切です。たとえば婚約指輪なら華やかな輝きのラウンドカットやプリンセスカットが人気ですが、ファッションジュエリーには個性的なマーキースやクッションもおすすめです。
2-2:ラウンドブリリアントカットとは?圧倒的人気と輝きの秘密
ラウンドブリリアントカットは、最もポピュラーでクラシックなカットスタイルです。58面体で構成され、光の反射効率が非常に高く、最高レベルの輝きを引き出す設計になっています。
このカットはGIA(米国宝石学会)によって「カット評価」が最も正確に行われる形式でもあり、価値の安定性や資産性の面でも非常に優れています。婚約指輪や記念のジュエリーとしても根強い人気があり、「迷ったらこれ」と言われるほど信頼できる選択肢です。
2-3:ファンシーシェイプ一覧:プリンセス・エメラルド・ハート・オーバル・ペア・マーキース・クッションほか
ラウンド以外のすべてのカットは「ファンシーシェイプ」と呼ばれます。それぞれに独自の特徴があり、個性を演出するのにぴったりです。
- プリンセスカット:四角形で、シャープな印象と高い輝きを併せ持つ
- エメラルドカット:階段状のステップカットで、落ち着いた上品な輝きが特徴
- ハートシェイプ:ロマンチックな形で記念ジュエリーやプレゼントに人気
- オーバルカット:楕円形で、指を長く見せる効果がある
- ペアシェイプ:涙型で、ペンダントやピアスに映える独特のフォルム
- マーキースカット:両端が尖ったボート型。ボリューム感を演出できる
- クッションカット:角が丸い四角形。アンティーク調の柔らかな印象
どのファンシーシェイプも、ラウンドとは違う魅力があり、差別化を求める方におすすめです。
2-4:四角いダイヤモンドカット(スクエア・プリンセス・アッシャー・バゲット等)の魅力と特徴
四角い形状のカットは、シャープでモダンな印象を与えるのが特徴です。特に以下のカットは洗練された印象を演出します。
- プリンセスカット:輝きと現代的な形状を両立させた、非常に人気のあるスクエアカット
- アッシャーカット:古典的なステップカットで、内に光が閉じ込められたような深みのある輝き
- バゲットカット:長方形で面が少ないため、透明度が高く見える。メインストーンの脇石にも多用されます
これらのカットはクラシックな印象が強く、特にヴィンテージやアールデコ風のデザインにマッチします。
2-5:珍しいカット・個性的なダイヤモンドシェイプの解説
個性的なデザインを好む方には、珍しいカットもおすすめです。たとえば:
- トリリアントカット:三角形のユニークな形。モダンな印象で目を引く
- ラディアントカット:ラウンドとエメラルドの特徴を併せ持ち、光の分散が豊か
- ブリオレットカット:表面全体にファセットを施したしずく型。ペンダントやピアスに最適
これらは流通量が少なく、特注や限定デザインに使われることが多いため、人と被らないダイヤモンドを求める方におすすめです。
第3章:ダイヤモンドカットのグレードと評価基準を知ろう
3-1:カットグレードとは?Excellent〜Poorまでのランクと意味
ダイヤモンドの輝きに最も大きく影響するのが「カットグレード」です。カットグレードとは、ダイヤモンドがどれだけ美しく光を反射するように研磨されているかを評価した指標で、GIA(米国宝石学会)では以下の5段階で評価されます。
- Excellent(エクセレント):最高評価。理想的なプロポーションと完璧な仕上げ
- Very Good(ベリーグッド):わずかな非対称性があるが、十分に美しい輝き
- Good(グッド):許容範囲だが、輝きはやや劣る
- Fair(フェア):光の反射効率が低く、輝きに欠ける
- Poor(プア):不適切なカットで、輝きが大幅に損なわれている
このグレードは、ラウンドブリリアントカットのみに適用されることが多く、ファンシーシェイプには明確な評価基準がない場合もあります。
3-2:カットの評価基準:プロポーション・シンメトリー・ポリッシュ・ガードルなど
カットグレードを決定するには、以下の3つの主要項目が評価されます。
- プロポーション(比率):各部位の角度や長さが理想値に近いかどうか。特にテーブル面・クラウン・パビリオンの角度が重要です。
- シンメトリー(対称性):左右対称に整っているかどうか。ファセットが正確に配置されているかがチェックされます。
- ポリッシュ(研磨状態):表面の滑らかさや仕上げの丁寧さを評価。傷や曇りがあると減点対象です。
これらに加えて、「ガードル(外周部の厚さ)」「キューレット(底の先端)」も輝きに影響します。プロポーションが悪いと、光が外に逃げてしまい、せっかくの原石が輝きを失ってしまうのです。
3-3:GIA等の鑑定機関とカット評価の信頼性
カットグレードを知るには、信頼性の高い鑑定機関のレポートが欠かせません。中でも代表的なのがGIA(Gemological Institute of America)。GIAは世界で最も権威のある宝石鑑定機関のひとつで、公平・中立な鑑定を提供しています。
GIAレポートには、カットグレードに加えて、カラー・クラリティ・カラットなどの「4C」が詳細に記載されており、ダイヤモンドの品質と価値を客観的に知ることができます。
他にもCGL(中央宝石研究所)やAGTジェムラボラトリーなどの国内鑑定機関も存在しますが、国際的な流通や買取の際にはGIA鑑定が最も信頼されています。
3-4:エクセレントカット/トリプルEXとは?価値と価格への影響
「エクセレント(Excellent)」評価の中でも特に優れたダイヤモンドには「トリプルエクセレント(3EX)」という称号が与えられます。これは以下の3項目すべてでエクセレント評価を獲得したダイヤモンドです。
- カット:形状の総合評価
- シンメトリー:対称性の評価
- ポリッシュ:研磨状態の評価
トリプルEXのダイヤモンドは、その完璧なバランスから最大限の輝きを放ち、コレクターやジュエリー業界でも非常に高く評価されます。そのため、販売価格も査定価格も他と比べて高くなる傾向にあります。
エンゲージリングなど一生に一度の大切な買い物では、このトリプルEXを選ぶことで後悔のない選択ができるでしょう。

第4章:婚約指輪やジュエリーに最適なカットの選び方と比較ポイント
4-1:目的別おすすめカット|婚約指輪・普段使い・ファッション性重視
ダイヤモンドのカットは、その用途や着ける場面によって最適な種類が異なります。以下に目的別で人気のカットをご紹介します。
- 婚約指輪に最適なカット:王道は「ラウンドブリリアントカット」。最も輝きが強く、伝統的でどんな指にも似合います。永遠の愛を象徴するカットとして人気。
- 普段使いしやすいカット:例えば「クッションカット」や「プリンセスカット」は、角が丸みを帯びているものや比較的引っかかりにくい形状のものが多く、デイリーユース向き。
- ファッション重視・個性派向け:「ハートシェイプ」や「マーキースカット」「オーバルカット」などは、見た目のインパクトが強く、個性を演出したい方にぴったり。
使う目的を明確にすると、自分にとって最適なカットを選びやすくなります。
4-2:カットによる価値・価格の違いと選び方
カットの種類によって、ダイヤモンドの価格は大きく異なります。たとえば、ラウンドブリリアントカットは市場での流通量が多く、加工も高度な技術が必要なため、同じカラット数でも価格がやや高くなります。
一方で、**ファンシーシェイプ(プリンセス・エメラルドなど)**は、研磨時の歩留まりが良いことから、比較的リーズナブルな価格で提供されることが多いです。
価格を抑えたい方は、カラット数よりもカットの種類やグレードに注目して選ぶと、見た目の満足度を保ちつつコストを抑えることができます。
4-3:人気のカットランキングと選ばれる理由
近年の人気カットをランキング形式でご紹介します。
- ラウンドブリリアントカット:輝き・王道・安定の人気
- プリンセスカット:現代的でシャープな印象。四角い形が個性を引き立てます。
- オーバルカット:指を長く見せる効果あり。柔らかな印象。
- クッションカット:ヴィンテージ感があり、女性らしい雰囲気。
- ハートシェイプ:ロマンチックで可愛らしいデザイン。
このように、それぞれに「人気の理由」があります。デザインや輝きの特徴、着けたときの見え方を比較して、自分が求める印象に合うカットを選びましょう。
4-4:ブランドや店舗が扱うカットの特徴・評価
ブランドや店舗によって扱うカットの種類や得意なデザインが異なります。たとえば以下のような傾向があります。
- ティファニー:厳選された「トリプルエクセレント」のラウンドブリリアントが有名。独自の「ティファニーカット」も。
- カルティエ:クラシックかつ洗練されたカットが特徴。プリンセスやエメラルドが中心。
- ヴァンクリーフ&アーペル:ハートやオーバルなどアーティスティックなカットを用いた個性的なデザインが多い。
- 国内ブランド(スタージュエリー・4℃など):価格帯と品質のバランスがよく、プリンセスやクッションカットも手に入りやすい。
購入前にはブランドごとのカットの違いを比較し、自分の理想に近いものを選ぶことが重要です。
第5章:ダイヤモンド買取・査定におけるカットの評価と価値
5-1:ダイヤモンド買取の査定ポイント|カットが与える影響
ダイヤモンドを買取に出す際、査定額を決定する大きな要素の一つが「カット」です。ダイヤモンドには「4C」と呼ばれる評価基準があり、Carat(カラット)、Color(カラー)、Clarity(クラリティ)、Cut(カット)がその主軸となります。
この中でもカットは、ダイヤモンドの輝きを最も左右する重要な要素です。同じカラットやカラーであっても、カットが美しいものは光をより多く反射し、見た目の印象も高級感も大きく変わります。
そのため、カットが「Excellent(エクセレント)」であるか「Fair(フェア)」であるかによって、買取価格に数万円〜十万円単位で差が出ることも珍しくありません。
5-2:グレード・仕上げ・加工作業が買取価格に与える要素
ダイヤモンドのカットには、単純な形状だけでなく、仕上げの丁寧さや対称性(シンメトリー)、**表面の研磨状態(ポリッシュ)**なども含まれます。これらは鑑定書(グレーディングレポート)で細かく評価され、「トリプルエクセレント(3EX)」などと表記されることもあります。
- トリプルエクセレント:カット、ポリッシュ、シンメトリーの3つすべてが最高評価。買取では最も高く評価される傾向。
- グッド〜フェア:ややバランスに欠ける仕上げ。光の反射効率が落ち、買取では評価が下がりがち。
また、リカット(再研磨)や加工された形跡がある場合は、元のデザイン価値が損なわれるため、マイナス評価の対象になることがあります。逆に、**ブランド独自のカット(ティファニーカットなど)**で状態が良いものは、希少性と人気の高さから高額査定につながることも。
5-3:無料査定の活用方法と店舗選びのコツ
カットの評価は専門的な知識と経験が必要なため、一般の目で見分けるのは難しいのが現実です。そこで重要なのが「無料査定の活用」と「複数業者の比較」です。
無料査定を行っている業者を複数利用し、カットの評価に差があるかを見比べることで、信頼できる業者かどうかを判断できます。鑑定士の質や査定基準は店舗ごとに異なるため、1社だけに依頼するのではなく、少なくとも2〜3社に査定を依頼するのが理想的です。
また、査定結果には必ず「カットグレード」や「ポリッシュ」「シンメトリー」の評価が記載されているかを確認しましょう。査定書が簡素で曖昧な表現しかない場合は、詳細を質問し、明確な根拠をもとに査定を行っている業者かどうかを見極めましょう。
おすすめの比較方法:
- 鑑定書がある場合は、持参して査定を依頼する
- トリプルエクセレントなど評価が明確なものは、強みをアピールする
- ブランド店や専門業者(リファスタ、コメ兵、なんぼやなど)を中心に依頼
- LINE査定や宅配査定で手軽に複数見積もりを取り比較
ダイヤモンドの買取において「カットの評価」は見逃せないポイントです。形状だけでなく、仕上がりの丁寧さ、光の反射具合など、細かい評価基準が査定額に大きな影響を与えます。無料査定や複数業者との比較を上手に活用し、あなたのダイヤモンドの価値を最大限に引き出しましょう。
第6章:プロが教える!ダイヤモンドカットのチェック・判断方法
6-1:自分でできるカットの見分け・評価ポイント
ダイヤモンドの価値を左右するカットは、一般の人でもある程度は見極めることが可能です。特に婚約指輪やプレゼントとして購入する場合、以下のポイントを押さえておけば「輝きに満足できる選択」ができます。
- 対称性(シンメトリー):上から見た時に左右対称かをチェックしましょう。光の反射が均等になっていれば、美しい輝きを放ちます。
- 輝き(ブリリアンス):自然光や白いライトの下で見たとき、キラキラと輝くかを確認します。中心が暗く見えるものは、カットが深すぎたり浅すぎたりする可能性があります。
- カット面の均一さ:ファセットと呼ばれる面が整っているか、手で回転させながら確認するとわかりやすいです。
- テーブルとクラウンのバランス:上面(テーブル)の広さと周囲のクラウン部の角度が適切かも輝きに関係します。
とはいえ、素人目で完璧に見極めるのは難しいのが現実です。GIAなどの鑑定書が付属しているかどうかを確認し、カット評価のグレードが「Excellent」または「Very Good」以上であるかを目安に選ぶのが安全です。
6-2:職人の技術や最新研磨・加工技法の進化
ダイヤモンドのカット技術はここ数十年で飛躍的に進化しました。かつては職人の手作業で加工されていたものが、現在ではコンピューター制御のレーザー加工機や3D設計ソフトなどを活用することで、より正確かつ美しいカットが可能になっています。
- レーザーカット技術:ミクロン単位の精度でファセットを形成することで、光の反射効率を最大化。
- CNC(コンピュータ数値制御)研磨:複雑なシェイプや独自のブランドカット(例:ハート&キューピッドなど)も実現。
- 職人技との融合:一部の高級ブランドやオーダーメイドジュエリーでは、最終仕上げを熟練職人の手作業で行うことで唯一無二の輝きを実現。
また、ブランドによっては独自のカット技法を持ち、それが評価されて高値買取につながるケースもあります。例としては、ティファニーの「トリプルエクセレント」や、ラザールダイヤモンドの「アイディアルメイク」などが挙げられます。
6-3:価値あるダイヤを選ぶために知っておきたい知識
最後に、プロが教える「価値あるカット」を見極めるための基本知識をまとめます。
① カットグレードに注目する
前述のとおり、「Excellent」や「Very Good」が推奨されます。これより下のグレードでは、輝きが大幅に損なわれる可能性があります。
② トリプルエクセレントの有無
「カット・ポリッシュ・シンメトリー」がすべて最高評価の「3EX」は、最も輝くダイヤモンドとして高い市場評価を受けます。将来の資産価値や買取を考慮するなら、3EXを選んでおくと安心です。
③ 鑑定機関の信頼性を確認
GIA(アメリカ宝石学会)・CGL(中央宝石研究所)・AGT(AGTジェムラボラトリー)など、公正な評価を行う機関の鑑定書があるかどうかを必ずチェックしましょう。
④ ファンシーカットの注意点
ハートシェイプやマーキース、クッションカットなど、ラウンド以外のカットでは評価基準が異なります。見た目の可愛さだけで選ばず、カット精度やバランスにも注目しましょう。
ダイヤモンドのカットは見た目の美しさを決めるだけでなく、資産価値や買取価格に直結する非常に重要な要素です。自分でチェックできるポイントを押さえつつ、プロの目や信頼できる鑑定書を頼りに、納得できる一石を選ぶことが大切です。
第7章:ダイヤモンドカット選びで“輝き”を最大化するコツ
ダイヤモンドは「永遠の愛」の象徴とされる宝石。その輝きを最大限に引き出すには、“カット”の選び方が極めて重要です。カラットやカラー、クラリティと並び「4C」のひとつに数えられるカットは、ダイヤモンドの美しさを決定づける要素として、多くの専門家が最も重視しています。この章では、ダイヤモンド選びで失敗しないための“カット”に関する最終チェックポイントと選び方のコツをまとめていきます。
7-1:美しい輝きを求めるなら「Excellent」以上を選ぶ
ダイヤモンドのカットにはGIA(米国宝石学会)やCGL(中央宝石研究所)などが設定した評価基準があります。評価は通常、以下の5段階です。
- Excellent(エクセレント)
- Very Good(ベリーグッド)
- Good(グッド)
- Fair(フェア)
- Poor(プア)
最も輝きが美しく、評価が高いのは「Excellent」。婚約指輪や特別な贈り物に選ぶのであれば、最低でも「Very Good」以上の評価を選ぶことが理想的です。また、「トリプルエクセレント(3EX)」というカット・シンメトリー・ポリッシュの全てが最高評価のものは、見た目の美しさだけでなく、資産価値も高くなります。
7-2:目的別にカットの種類を選ぶ
ダイヤモンドにはさまざまなカットの種類があり、それぞれに異なる魅力があります。
- ラウンドブリリアントカット:最も定番で輝きが強く、婚約指輪に最適。
- プリンセスカット:シャープな四角形でスタイリッシュ。普段使いや個性派に。
- ハートシェイプ:愛を象徴する形で、プレゼントにもおすすめ。
- マーキース・オーバル・ペア:指を細長く見せたい方に人気。
- エメラルド・バゲットカット:クラシックで落ち着いた印象。上品さを求める方に。
このように、自分のスタイルや使うシーンに合わせて、ファッション性や実用性を重視したカット選びをするのが成功のコツです。
7-3:ブランドやショップごとの特徴を比較する
有名ブランドでは、それぞれに特徴あるカットが施されたダイヤモンドを取り扱っています。例えば、
- ティファニー:独自の厳格な基準で選ばれたトリプルエクセレントの石が多い。
- ラザールダイヤモンド:理想的な輝きを実現する“アイディアルメイク”カットを採用。
- ヴァンクリーフ&アーペル:芸術的なデザインと独創的なカットで個性を演出。
また、オンライン専門店やカスタムオーダーを提供しているショップでは、自分好みにカットを選べる自由度の高さも魅力です。購入前には、鑑定書の有無、カットのグレード表示、返品・保証の体制などをチェックしましょう。
7-4:信頼できる鑑定書を確認する
見た目の美しさに惑わされず、本当に価値のあるダイヤモンドを選ぶには、第三者機関による鑑定書(グレーディングレポート)の確認が必須です。特に信頼性が高いとされるのは以下の鑑定機関です。
- GIA(アメリカ宝石学会)
- CGL(中央宝石研究所)
- AGT(AGTジェムラボラトリー)
これらの鑑定書があることで、カットの正確なグレードや詳細な情報が把握でき、購入後の価値維持にもつながります。「ノングレード」「ノーブランド」「鑑定書なし」のダイヤモンドは安くても避けるのが無難です。
まとめとしてのポイントは、「信頼できるグレード付きのカットを選ぶこと」「使用シーンや目的に応じてカットを選ぶこと」「鑑定書やブランドの信頼性も含めて総合的に判断すること」です。ダイヤモンドの美しさは一瞬で人の心を惹きつけますが、その裏には緻密な技術と確かな評価基準があることを忘れてはいけません。
ダイヤモンドを買取業者に高く売るには
付属品一式を揃える
ブランドジュエリーの付属品には専用箱と証明書があります。本来あるはずの付属品が揃っていないと高値が望めません。鑑別書も貰っているのであれば、より正確な査定が望めます。査定の際には一緒に見てもらいましょう。
複数の業者に査定をしてもらい金額を比較する
宝石・ジュエリーを売る際には必ず複数の業者に見てもらうようにしましょう。1社のみでは高いのか安いのかが分かりません。また、2~3社では相場が分かる程度です。理想は5社以上で比較です。5社以上の買取り価格を比較すれば相場の上限がイメージできます。時間と労力を費やしますが最も高い金額に辿り着くことができます。高く売りたい人は実行してみてください。
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